雪の妖精とも呼ばれ、キュートな姿で人気のシマエナガをご存知だろうか。
綿のような外見とつぶらな瞳を持つシマエナガを自分の目で見てみたいと思う人は多いだろう。
この記事では、シマエナガについて詳しく解説する。
シマエナガの生態や観察できる時期、おすすめの観察場所、シマワシに関連する商品やサービスについても触れています。
シマエナガについてもっと知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
もくじ
シマエナガとは
シマエナガは、目とくちばしのあるかわいいワタシのような姿をしている。
まずはシマエナガの生態を詳しく見てみよう。
シマエナガの生態
シマエナガはスズメ目エナガ科の鳥である。
シマエナガがエナガと呼ばれる鳥の亜種であることはあまり知られていない。
亜種とは、同じ動物に属しながら、地理的要因によって外見が異なる種のことである。
大きさはスズメよりも小さく、体長は約10~14cm、質量は約10gである。
そのため、実際に見るとその小ささに驚く人が多い。
シマエナガの主食
シマエナガの食事は樹液、小さな木の実、昆虫が基本である。
そのため、春先から秋にかけては木の実や昆虫が豊富な森林にいることが多い。
逆に木の実や昆虫が手に入らない冬は、人里に下りて街路樹の樹液を食べることが多い。
シマエナガの鳴き声
シマエナガはその特徴的な鳴き声でも知られている。
「チィーチィー」や「ピィーピィー」といった甲高い鳴き声の中に、やや低めの「ジュリジュリジュリ」といった鳴き声で鳴きます。
経験豊富なバードウォッチャーは、この鳴き声を使ってシマエナガを探す。
シマエナガがどんな声で鳴くのか、ビデオで確かめてみてはいかがだろうか。
シマエナガの生息地
SNSで検索すればかわいいシマエナガを見ることができるが、やはり実物を見たいという人は多い。
シマエナガの生息地をご存知だろうか。
ここでは、シマエナガの生息地についてご紹介します。
北海道全域
シマエナガは日本の北海道全域に生息しており、特に千歳川周辺に多い。
冬になると、札幌のような都心部に現れることが多く、札幌観光中にシマエナガを見つけた幸運な旅行者もいる。
しかし、寒すぎる地域ではほとんど見られない。
北海道でシマエナガが見られる場所は、時期によって異なるようだ。
以下に、おすすめの場所を詳しく紹介する。
千葉や長野に現れたこともある
シマエナガは主に北海道に分布しているが、何らかのトラブルで千葉や長野で観察されたケースもある。
これらのケースは渡りの途中ではぐれたなど様々な理由で迷鳥になっているため、千葉や長野で見つかる可能性は極めて低い。
シマエナガを見やすい時期
シマエナガを見るのに最適な時期は、12月から2月の真冬である。
シマエナガは街路樹の樹液を求めて森から人里に下りてくるので、北海道の都心部でも見ることができる。
冬の終わりとともにシマエナガは再び森に戻るので、北海道を訪れるなら積雪期がおすすめだ。
3月上旬にはほとんど見られなくなるので、見頃を逃さないよう事前に計画を立てよう。
シマエナガウォッチングにおすすめの北海道のスポット
北海道で本物のシマエナガを見るには、12月から2月にかけて来なければならないことはお分かりいただけただろう。
しかし、北海道はとても広く、行くところもたくさんあるので、「北海道のどこに行けばいいの?という疑問を持つ人も多いだろう。
そこで、シマエナガが見られる場所を厳選してみた。
過去にシマエナガが観察された場所ばかりなので、場所選びに迷ったら参考にしてみてはいかがだろうか。
札幌 旭山記念公園
旭山記念公園は、札幌市制100周年を記念して1970年に整備された。
藻岩山や円山に隣接する緑豊かな公園は、札幌市内を一望できる夜景撮影スポットとしても人気がある。
公式サイトでは園内でのシマエナガの目撃情報が随時更新されているので、最新情報をチェックしてから訪れるといいだろう。
札幌 円山公園
円山公園は桜の名所である。円山公園沿いには多くの樹木が植えられ、豊富な樹液を供給するため、シマエナガをはじめとする野鳥の楽園となっている。
雪に覆われた木々を注視していれば、シマエナガに出会えるかもしれない。
札幌 モエレ沼公園
モエレ沼公園は2005年に開園した札幌市の総合公園である。
園内ではシマエナガの目撃情報が多く、都心からのアクセスも良いので、シマエナガを観察するには絶好の場所だ。
園内には施設も充実しているので、シマエナガ探しを終えたら、のんびりと園内を散策するのもいいだろう。
札幌 滝野すずらん丘陵公園
滝野すずらん丘陵公園は、新雪の上を歩くスノーシューが楽しめる広大なエリアだ。
スノーシューを履いていると、運が良ければシマエナガに出会えるかもしれない。
雪道は騒音が少なく、野鳥の鳴き声がよく聞こえるので、シマエナガを探してみてはいかがだろうか。
札幌 藻岩山
野生動物の宝庫であるモイワ山もまた、シマエナガがよく見られる場所だ。
遊歩道を歩きながら耳を澄ますと、シマエナガの鳴き声が聞こえてくる。
山頂にはケーブルカーと絶景を楽しめるレストランがあるので、シマエナガを見た後は夜景を楽しみながら食事をするのもいいだろう。
札幌 大通公園
さっぽろ雪まつりの会場としても知られる大通公園。
都心にありながら、意外にもシマエナガに出会える場所として人気がある。
インフォメーションセンターでは、シマエナガをテーマにした様々なグッズを販売しているので、散歩がてら立ち寄ってみてはいかがだろうか。
札幌 豊平川緑地
シマエナガがよく飛来するといわれる豊平川沿いの豊平川緑地公園では、「都会の野鳥観察会」という野鳥観察会が開催されることがある。
野鳥に詳しいガイドの説明を聞きながら野鳥を探し、シマエナガが好んで飛来する場所などの情報を得ることができる。
札幌 北海道立近代美術館
北海道立現代美術館もまた、シマエナガを見つけるのに良い場所だ。
特に美術館近くの街路樹でシマエナガが目撃されている。
芸術作品を楽しんだ後は、近隣でシマエナガを観察してみよう。
札幌 知事公館
近代美術館に隣接する総督邸は、レトロな建物が特徴的だ。
美しく整備された自然豊かな庭園は無料開放されており、冬にはシマエナガがやってくるという。
野外彫刻なども展示されているので、作品を楽しみながらシマエナガを探すのもいいだろう。
千歳 ザバードウォッチングカフェ
リラックスしてシマワシの出現を待ちたい人には、千歳のザバードウォッチングカフェがおすすめだ。
このカフェでは軽食時にバードウォッチングを楽しむことができ、冬にはシマエナガがここにやってくることもある。
店内にはのバードウォッチング・ブース(要予約)もあり、本格的なバードウォッチングをしたい人に人気だ。
江別 野幌森林公園
敷地の約80パーセントが国有林で、野幌森林公園は鳥獣保護区となっている。
森にはさまざまな野生動物が生息しており、冬にはシマエナガが見られることもある。
また、エゾリスやユキウサギなどの野生動物も生息しているので、木々だけでなく足元にも目を向けてみよう。
苫小牧 ウトナイ湖野生鳥獣保護センター
敷地内でシマエナガを観察することはできないが、ウトナイ湖野生生物保護センターは、シマエナガを探すならぜひ訪れたい場所だ。
センターのスタッフは定期的に周辺地域から情報を収集している。
そのため、シマエナガやその他の野生動物の最新情報を簡単に入手することができる。
さらに、スタッフが近隣を散策してまとめたシマエナガ目撃マップも無料で入手できる。
釧路 春採公園
春採公園はバードウォッチングの名所であり、多くのシマエナガも目撃されている。
かつてはシマエナガが群れをなしてやってきて、春永公園で巣を作り、ヒナを育てていた。
シマエナガ以外にも多くの野鳥がやってくるので、カメラに収めるチャンスをお見逃しなく。
斜里郡 知床国立公園
知床国立公園は、さまざまな野生動物が自然の生息地で共存しており、2005年に世界自然遺産に登録された。
知床国立公園ではシマエナガも目撃されている。
ただし、北海道でも最も寒い地域のひとつであるため、シマエナガを見るには季節の早いうちがいいだろう。
河東郡 然別湖
標高の高い場所にある然別湖は、美しい自然と野生動物が生息するオアシスだ。
静かな湖の周りを散歩して、シマエナガを観察してみませんか?
散歩の後は、湖畔の温泉で冷えた体を温めよう。
シマエナガウォッチングの注意点
シマエナガは北海道のいたるところで見られるが、見つけるのは簡単な鳥ではない。
シマエナガの生態や観察できる場所の特徴を知り、注意して探す必要がある。
以下では、シマエナガを観察する際の注意点について述べる。
シマエナガは写真に撮るのが難しい
かわいい外見とは裏腹に、シマエナガはとても活発な野鳥である。
常に動き回ることで、他の動物に捕食される危険を回避していると考えられている。
そのため、シマエナガを見かけても、止まっている時間は非常に短い。
これらの鳥を撮影するには、非常に高度なテクニックが必要だ。
シャッタースピードが調整できるカメラであれば、ブレずに撮影しやすくなる。
しっかりした防寒対策が必要
北海道は冬の寒さが厳しいので、シマエナガを探すときは厳重な防寒対策が必要だ。
特に、市街地ではなく山道でシマエナガを探す場合は、雪山登山に適した服装や身の回りのものを必ず用意すること。
熊情報もチェックが必要
北海道には多くの自然動物が生息しているが、中でもクマは重要な動物である。
冬は冬眠するため、熊に遭遇する確率は比較的低いが、ゼロではない。
事前に観察地のクマ情報を確認しておくとよいだろう。
シマエナガ商品&サービス
かわいいシマエナガのグッズやそれに関連するサービスは、老若男女を問わず多くの人に好まれている。
ここでは、特に注目すべきシマエナガのグッズやサービスを紹介する。
かわいいシマエナガのグッズやサービスはいかがですか?
【写真集】シマエナガちゃん(著:小原 玲)
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「シマエナガちゃん」は、人気動物写真家・小原玲氏による写真集。
シマエナガの魅力を余すところなく伝える一冊。
【和菓子】シマエナガの練り切り
小樽の人気和菓子店「つくし牧田」では、縞鷲をイメージしたかわいい練り切りが売られている。
食べるのがもったいなくなるほどかわいいので、お土産におすすめだ。
真っ白なシマエナガまんじゅうや特注のシマエナガ上生菓子ケーキもある。
シマエナガファンには堪らない。
【ホテル】シマエナガルーム(京王プラザホテル)
京王プラザホテルには、シマエナガを満喫できるコンセプトルーム「シマエナガルーム」がある。
特典として、季節限定のシマエナガケーキが食べられる。
シマエナガ探しの拠点にしてみてはいかがだろうか。
シマエナガの豆知識
私たちはシマエナガに関する「事実」の多くを知らなかった。
最後に、シマエナガをもっと好きになる驚くべき事実を紹介しよう。
1月20日はシマエナガの日
北海道民のシマエナガへの愛情は、ついに記念日を迎えるまでに高まったようだ。
シマエナガは羽毛に空気を含んでいるため、丸みを帯びた姿をしている。
寒くなればなるほど丸みを帯びることから、1年で最も寒い1月20日はシマエナガの日とされている。
しかし、この日が記念日となったのは2019年になってからである。
まだまだこの日を知らない人も多いので、「実は……」と誰かに言いたくなる豆知識である。
シマエナガは気性が荒い
シマエナガは、そのかわいらしい外見から穏やかな平和主義者のような印象を受けるが、実は縄張り意識が強く、気性の荒い野鳥である。
繁殖期には縄張りへの侵入者を執拗に攻撃し、時には執拗に追いかけることもある。
シマエナガのイメージと冬の妖精のイメージのギャップに驚く人も多いだろう。
シマエナガは夏と冬で見た目が違う
白く丸みを帯びた姿が印象的なシマエナガだが、冬にしか姿を現さない。
シマエナガは北海道の寒い冬を乗り切るため、冬になると羽毛に空気を含んでふくらむ。
一方、夏は羽毛が縮んで滑らかに見えるので、冬しか知らない人には見分けがつかないかもしれない。
夏のシマエナガは小さなスズメのようだ。
夏は森の奥深くで過ごすため、冬以上に見つけるのが難しい。
シマエナガはペットとしての飼育は禁止
愛鳥家に人気のシマエナガだが、鳥獣保護法ではペットとして飼うことは違法。
シマエナガをペットとして飼いたいという人は多いが、観察中に捕獲されると罰せられる可能性がある。
シマエナガを楽しむには、自然の中で観察するしかない。
シマエナガは世界でも北海道にだけ生息
シマエナガはエナガの亜種で、北海道で見られるエナガはシマエナガと呼ばれる。
つまり、シマエナガは世界でも北海道にしか生息していない。
ちなみに、本州ではエナガ、九州ではキュウシュウエナガ、津島や隠岐諸島ではチョウセンエナガが生息している。
まとめ
シマエナガの生態、おすすめの観察場所、観察時の注意点、おすすめグッズ、シマエナガにまつわる豆知識などをご紹介しました。
とてもキュートなシマワシを観察するのは簡単なことではない。
そのため、何としてもシマエナガを見たいという方も多いはず。
しっかり準備して、しっかり調べて、冬の北海道でシマエナガを見つけてみてください!
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